アメリカ人にも自慢できるアメフトポジション紹介〜DB(ディフェンスバック)〜

アメフト ポジション DB
こんにちはMr.レフェリーです。「いつでも、自由に、好きな時に、スポーツ生観戦ができるライフスタイル」を提案しながら、大好きなアメフトをみなさんに知ってもらいたいと願っています。

第七回はDB(ディフェンスバック)です。一般的なポジションの説明、そして「選手に一番近いところにいる審判だからこそ語れる」ポジションの特徴、さらに本場アメリカン人にも自慢できるポジションにまつわる話を紹介していきます。DBは主にパスディフェンスを担い、ディフェンスの最終砦として重要なポジションです。DBの特質すべき点はその身体能力。パワーはOLにはかないませんが、スピード、瞬発力、クイックネスなどのアメフトに必要な要素全てでトップレベルの選手がこのDBなのです。チームで一番のアスリートをDBに起用することも多いです。そんなベストアスリートDBについて紹介します。

DBの役割

アメフト ポジション DB
DBの役割はパスを阻止すること。WRやRBへ投げられたパスをカット、もしくはインターセプトすることや、パスを通されたとしてもロングゲイン、そして得点されることを防ぐことです。加えてDBは は、フィールドの後方および両サイドを守る選手の総称という点も理解しておきましょう。他の言い方ではセカンダリー(Secondary)と称することもあります。4-4、4-3といった基本体型では4人のDBを配置します。

 

1. コーナーバック(CB)
フィールドの両サイドに位置します。通常は2人、3人目をニッケルバック(Nickelback)、4人目をダイムバック(Dimeback) と呼びます。CBはWRの前にセットし、WRへのパスやオープンサイドのランプレイを止める役割を持ちます。マン・ツー・マン・ディフェンスでWRをシャットダウンできるだけの能力があり、WRと競り合える走力が必要です。

 

2. ストロングセイフティ(SS)
スクリメージラインに近いストロングサイド(攻撃選手が多いサイド)に位置します。ランプレー時にはランストップに参加するため、確実にボールキャリアをタックルできる技術が必要です。NFLではスピードに乗ったハードタックルをする場面をよく目にしますが、SSの選手のプレイが多いことも特徴です。

 

3. フリーセイフティ(FS)
ディフェンスの最後尾に位置します。自ら仕掛けてボールを奪いにいくというよりも、ボールの動きをフォローし、味方のカバーリングする役割が求められます。FSは最後の砦のため、それほど積極的に前にいくようなプレイはしません。ボールキャリアがディフェンスを突破してFSの位置まで進んできたら、激しくタックルへいくよりも、プレイを遅らせて味方ディフェンスを待つというプレイ判断が要求されます。スピードはもちろんですが、広い視野を持った選手が起用されます。

アメフト ポジション DB

 

DBは一瞬でゲームの流れを変えることができる!

アメフト ポジション DB
アメフトでは一度のプレイで試合の流れが大きく変わることがあります。それはパス・インターセプトです。QBから投げられたパスをDBがインターセプトすることで、攻守が変わります。さらにDBがそこから敵のゴールへタッチダウンすることにでもなれば、試合の流れが一気に傾きます。WRへパスが通れば得点され、逆にインターセプトすれば一気に試合の流れを引き寄せることができる。DBというのは非常にスリリングなポジションなのです。

 

2015年2月に開催された第49回スーパーボウル。そこでNFL史上に残るインターセプトがありました。第4Q残り26秒、4点リードのニューイングランド・ペイトリオッツが自陣1ヤードまで攻め込まれていました。点差はペイトリオッツが4点をリードしており、得点を決められればその時点で試合終了、シアトル・シーホークスの勝利が決定的となります。しかし、シーホークスのQBラッセル・ウィルソンが投げたパスをニューイングランドDBマルコム・バトラーがインターセプト!この時点で試合終了、ペイトリオッツのスーパーボウルチャンピオンが決まった瞬間でした。

このプレイはスーパーボウル史上に残るものであり、マルコム・バトラーは英雄となりました。試合後彼は涙を流していました。万が一パスが通っていればシーホークスの勝利で試合終了、まさに天国と地獄が一瞬で決まった瞬間なのです。

 

このようにDBが試合の流れを決めたシーンというのはこれまでいくつもあります。自分のプレイの出来がチームの明暗を握っている、それがDBのプレイなのです。一瞬に集中する彼らのプレイをスタジアムで観戦していただきたいです。

観客を惹きつけるド派手プレイヤー「ディオン・サンダース」

アメフト ポジション DB
名プレイヤーと呼ばれるDBは数多く存在しました。その中でもひときわ観客を魅了し続けてきたのが、アトランタ・ファルコンズなどで16年間NFLで活躍したディオン・サンダースです。スーパーボウルチャンピオンに2回輝き、プロボウル選出8回、NFL最優秀守備選手受賞などの経歴を持つスーパーアスリートです。驚異的なスピードとクイックネスを武器にインターセプト・リターンタッチダウンを連発!独走後にゴールライン間近で魅せる軽いステップや、得点後のダンスは観客を魅了し続けました。DBだけでなく、WRやスペシャルチームのリターナーにも起用されるほど能力の高い選手でした。背番号21は、その後DBの象徴となりました。

 

アメフト ポジション DB

彼のすごさを語る上で重要なのは、アメフトとメジャーリーグの二足のわらじを履いていたこと。アトランタ・ブレーブスでプレイしたシーズンではワールドシリーズへ出場した実績を持ち、「ワールドシリーズとスーパーボウルに出場した最初の選手」という伝説を持ちます。プレイでも俊足で守備範囲が広い外野手として活躍しました。NFLで活躍することだけでもすごいのにMLBでも活躍するなんていうのは驚くべきことですね。

 

アメフト ポジション DB

彼には「ネオン・ディオン」(Neon Deion)又は「プライム・タイム」(Prime Time)というニックネームが付けられました。プレーも言動も派手であり、ファッションも普段から派手なスーツと宝石を身につけていることから、このようなニックネームが付いたと言われています。スポーツ用品メーカーのナイキと契約してモデルシューズまでリリースしています。その名も「エア・ダイアモンドターフ」、野球からダイアモンドを、アメフトからターフ(芝)をとってその名が付けられました。非常に影響力の大きな選手であったことは言うまでもありません。
一生懸命にプレイする姿もスポーツの魅力ですが、彼の場合にはその全てがカッコイイと思わせるだけの魅力がありました。その影響を受けた一人が私です。彼が出場する試合は全て食い入るようにテレビを観ていましたね。後にも先にも、ド派手にカッコイイ選手はディオン・サンダースただ一人と言っても過言ではありません。

アメフト現地観戦でスリリングなDBの世界を堪能!

アメフト ポジション DB
DBの魅力はパスの攻防です。QBから放たれたパスをWRと競り合います。得点されるか、インターセプトして試合の流れをつかむか、DBのプレイは非常にスリリングな世界なのです。

アメフトのDBについて、そのポジションの特徴をお分かりいただけたかと思います。彼らのプレイ、その勇姿をスタジアムで観ていただきたいです!

アメフトについては「アメフトとラグビーの違い」と「アメフトの試合時間」について別の記事で紹介をしています。こちらも参考にして、アメフトをより詳しく知ってください。

「いつでも、自由に、好きな時に、スポーツ生観戦ができるライフスタイル」を手に入れ、一人でも多くの方が一日でも早くアメリカでアメフト観戦を実現して欲しいと願っています。

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