こんにちはMr.レフェリーです。先日開催された卓球の世界ジュニア選手権にて、日本の女子団体が優勝し、日本卓球女子が世界最強であることを紹介しました。
その後に行われた男子団体で、見事に日本が優勝!準決勝で10連覇中の中国を破った韓国を破っての勝利でした。さらに、男子シングルスでは13歳の張本智和選手が韓国の選手に勝って、この種目、大会最年少で優勝を果たしました!この大会では、男女団体、男子シングルスで優勝し、女子シングルスでは3位という好成績をおさめたのです!U18といえば、2020年東京オリンピックでの活躍が期待される「東京五輪世代」と言われており、東京オリンピックでの大活躍、そして金メダル量産が期待されています。
U18卓球世界ランク
今年12月の男子卓球世界ランキングです。左が総合、10位以内に日本選手は5位の水谷選手ただ一人。馬龍選手をはじめとして、中国人選の実力が際立っています。そして右は男子U18卓球世界ランキングです。1位は張本選手!世界ジュニア選手権で優勝もさることながら、わずか13歳にして世界1位にランクインしています。7位木造選手、8位龍崎選手。いずれも東京オリンピックで活躍、メダルが期待される選手達です。女子だけでなく、男子のU18も黄金世代と言っても過言ではないでしょう。
ちなみに、卓球世界ランキングの方式について説明します。ランキングは「レーティングポイント」と「ボーナスポイント」を合計した「ランキングポイント」で争われます。レーティングポイントは試合をする度に勝てば増え、負ければ減るポイント。ランキング上位の選手に勝てば大きく増え、下位の選手に負ければ大きく減ります。一方、ボーナスポイントは大会の成績でもらえるポイントです。ベスト128までに入ればポイントがもらえます。大きい大会で優勝すれば一番多くポイントを獲得出来ます。こちらは最大72ポイントです。ただし、ボーナスポイントには1年の有効期限があり、それ以後順次自然消滅していきます。このような方式でランキングは決定します。
なぜ卓球の世界ランクの上位は中国人選手が多いのか?
U18以下の世界ランクでは日本人選手が勢力を伸ばしていますが、総合では中国人選手が上位を占めます。なぜ日本人選手と体格差がほとんどない中国人選手が、卓球の世界ランクで上位を占めるのでしょうか?
その理由として、国家の指導のもと卓球選手を育成しているところにあると考えます。「人口が多いので競争がある」とか「スポーツで大成を目指す人が多い」と感覚的に考えてしまいがちですが、卓球を国技と定め計画的にトップ選手を育てる国策が一番大きな理由です。卓球専門学校という専門の学校を作り、小学校に入学する前から多くの子供達がそこで卓球を学ぶそうです。卓球を練習する環境が準備されており、そこから多くの子供達がプロを目指すそうです。しかも中国では小学生の時でも強ければ報酬をもらうことができるとか。お金がかかるとやはり人間は強いですよね。さらにプロリーグでトッププレイヤーになれば、スポンサー収入なども含め億単位の報酬が得られるとのこと。中国で卓球をすることは、大きな夢へつながることなのです。残念ながら日本国内ではそのような報酬は期待できるはずもなく、これが選手のモチベーションにつながることは間違いありません。
国技と定め、その強化に国策としてとりかかっている環境、そして高額な報酬。それらが中国人選手の卓球世界ランク上位独占の秘訣なのです。
中国を圧倒!東京五輪に期待
卓球専門学校での英才教育、国技と定めてのステータスの向上・莫大な収入。これが中国卓球が最強と言われる所以です。中国にとって卓球は「勝って当たり前」のお家芸なのです。日本は東京五輪でどのような活躍ができるか、それはイコール中国との戦いであるといっても過言ではないでしょう。
しかし、U18の世界ランクにあったように今や勢力図は完全に塗り替えられ、日本が世界の卓球をリードしています。他国の選手に目をやる余裕はなく「代表になることが大変」というのが国内のジュニアの現実です。実に層が厚いのです。ドイツ卓球ブンデスリーガに加入した加藤選手や浜本選手などの実力ある若手もどんどん出てきており、東京五輪の代表(団体の3人のうち、2人は個人戦も戦う)争いは熾烈を極めています。伊藤選手や現エースの石川選手も余裕を持ってはいられない状態。これが今の日本卓球会の情勢なのです。東京五輪に期待できないはずがないのです!
世界卓球を現地生観戦!
東京五輪には期待せざるをえませんが、卓球の国際大会で日本人選手の活躍を観戦しにいくことで、よりその実力を実感できると思います。。イチオシの大会としては「世界卓球選手権」です。通称「世界卓球」とも呼ばれており、国際卓球連盟(ITTF)が主催する、最も権威のある卓球の国際大会です。五輪を上回る規模で行われる卓球世界No.1決定戦で、偶数年に団体戦、奇数年に個人戦が開催されます。今後の開催予定は以下になります。
2016年世界卓球選手権クアラルンプール大会 終了 団体戦
2017年世界卓球選手権デュッセルドルフ大会 2017年5月29日or30日〜6月5日 個人戦
2018年世界卓球選手権ハルムスタッド(スウェーデン)大会 開催日程未定 団体戦
2019年以降は未定
東京オリンピックに向けて、それまでに開催される世界卓球も含めて、全力で応援していきたいですね。
「いつでも、自由に、好きな時に、スポーツ生観戦ができるライフスタイル」の予定に、卓球女子の世界大会を取り入れてみてはいかがでしょうか。彼女たちの東京オリンピックへとつながる頑張りを期待しましょう!