VR(仮想現実)が実現する未来のスポーツ観戦

VR スポーツ 観戦
「VR」という言葉がここ最近多く見られるようになってきました。VRは英語で「Virtual relity」、日本語に訳すと「仮想現実」の意味になります。VRとは、人間の感覚器官に働きかけ、現実ではないが実質的に現実のように感じられる環境を人工的に作り出す技術の総称のことを言います。ゲームや映画といったコンテンツを中心にその技術が多く取り入れられ、今後も多くの分野にて伸びていくことが期待されています。

スポーツ観戦の世界においてもVRが導入され、スポーツ観戦に新しいスタイルが誕生するかもしれません。すでにアメリカでは試験的にな取り組みが開始されており、実際に私たちが体験する日がすぐ目の前に来ています。

未来のアメフトの試合観戦

「アメリカ5大スポーツ」のひとつアメリカンフットボール。ナショナルフットボールリーグ(通称NFL)というプロリーグがあり、1試合平均60,000人以上が観戦する大人気のスポーツリーグです。
※アメフト人気のひみつはこちらをご参照ください。

そのNFLが10月30日、「The Future Of Watching Football is Virtual Reality」(未来のアメフトの試合観戦はVRで)と題する動画をYotubeに公開しました。VR技術の先駆者であるOculus(米)とNFLとの協働プロジェクトのようです。サイコロのような四角い特殊なカメラで撮影された映像を、VRヘッドマウントディスプレイという専用のゴーグルを使用して見る。するとまさに自分が試合会場にしるかのような映像が視界に広がります。観客席ではなくフィールド上に立ち、360度見渡せる映像が広がります。最終的にはリビングでホログラフィック状に試合を表示するといったまるでSF映画のような話も出てきます。現実にこんな映像が観られたら、驚きですよね。

VRを使用したスポーツ観戦はこんなことができる!

VR スポーツ 観戦
VRを使ったスポーツ中継、スポーツ観戦は、まだ技術・手法が試行錯誤されているところであり、「試合会場にいるような臨場感」に徐々に近づいていっているところです。そんな試行錯誤な技術ではありますが、自分の部屋にいながらこんなスポーツ観戦ができる可能性があります。
・試合前にコーチが選手を叱咤激励しているシーンを実際の選手の横で観られる。
・試合中にフィールドに立ち、プレイしている選手と同じ位置でプレイを観られる。
・熱狂する観客席に座って観戦ができる。など。

こういった特別な観戦が、自分の部屋にいながら可能になるのです。高額な金額のチケットを買って利用できたVIPルームでの観戦も、この技術を利用すれば自分の部屋にいながら体験できるのです。VRの撮影カメラや表示テレビはこれまでのものとは大きく異なりますし、ヘッドマウントディスプレイのような特殊な道具も必要なため、まだまだ身近にはなっていません。立体に見える映像もまだまだ違和感があるでしょう。膨大なデータを通信するために回線側の対応も必要です。しかし、これまでのスポーツ観戦のスタイルを変えるものには違いありません。

さらに進化するVRが実現するスポーツ体験

VR スポーツ 観戦
大手企業からベンチャー企業まで、VRに参戦しているメーカーは山のようにあります。ソニー・インタラクティブエンタテインメント (SIE)が販売している「PlayStation®VR」をはじめ、Oculusの「Oculus Rift」、サムスンの「Gear VR」のようにVRゲーム機はすでに市販されています。ゲームの分野では多くのVRがすでに実践されていますね。

そのほとんどが視覚からVRを体験できるものですが、触った感触を体験するためのグローブの技術もどんどん進化しています。スポーツの分野ではこちらの方が大きな衝撃になるかもしれません。グローブを通して触った感触を体験できれば、実際に持っていないボールやバットを持ち野球をすることができます。ラケットを持ってテニスをすることができるし、クラブを持ってゴルフをすることだってできます。家にいながらスポーツ観戦どころかスポーツをすることができるんです。家にいながらヤンキー・スタジアムで野球ができる、とても夢のような体験だとは思いませんか。

スポーツ現地生観戦がもっと近くに

VR スポーツ 観戦
スポーツ現地生観戦には「同じ熱狂を周りの人と共有する」という場の魅力があります。テレビ観戦では味わえないものとして私は考えていますが、VRがそれを実現してしまう日も近いかもしれません。VRがさらに進化し、スタジアムの観客の熱狂だけでなく、吹く風や温度といった環境要素もリアルに再現することができれば、それはもうスポーツ現地生観戦とほとんど同じになってしまうかもしれません。つまり、ヤンキー・スタジアムへ行かなくても、ヤンキー・スタジアムで観戦しているのと全く同じ体験が実現するのです。まだまだそこまでは長い時間を要すると思いますが。。。

スポーツだけでなく音楽ライブなどの様々なイベントがVRによって近く感じられる未来が必ずやってきます。その技術でつながった者同士だとこれまで以上に共有意識が高まるでしょう。世界中の人と同じ時間を共有してこれまで以上に熱狂したスポーツ観戦が実現できるかもしれません。

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